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膝OA鍼灸と再生医療の相乗効果

  • クゴリハ鍼灸院
  • 6 日前
  • 読了時間: 3分

変形性膝関節症(膝OA)における再生医療(PRP療法や幹細胞移植など)と鍼灸治療の併用は、現在、臨床現場で非常に注目されている分野です。

「再生医療で組織を修復する」という攻めの治療と、「鍼灸で環境を整える」という守りの治療のエビデンスについて、専門的な知見を交えて解説します。


1. 鍼灸治療の国内エビデンス(膝OAに対する基本効果)

日本国内のガイドラインや臨床研究において、鍼灸治療は以下の効果が科学的に認められています。

  • 除痛効果(鎮痛メカニズム):

    刺鍼により、脳内麻薬様物質(内因性オピオイド)の放出が促されます。また、痛みの信号が脳に伝わるのを脊髄レベルでブロックする「ゲートコントロール作用」が働きます。

  • 血流改善:

    軸索反射を介して血管拡張物質(CGRPなど)が放出され、膝関節周囲の血流を改善します。これにより、炎症物質(ブラジキニン等)の除去を早めます。

  • 筋緊張の緩和:

    膝を支える大腿四頭筋(特に内側広筋)の緊張を和らげ、関節へのメカニカルな負荷を軽減します。


2. 再生医療と鍼灸の「相乗効果」に関する知見

再生医療は、注入された細胞や成長因子が「いかに定着し、増殖するか」が鍵となります。ここで鍼灸が果たす役割について、近年の研究から以下の機序が示唆されています。


① 関節内環境の最適化(抗炎症・代謝改善)

再生医療を成功させるには、関節内の「慢性炎症」を鎮める必要があります。

  • サイトカインバランスの調整: 鍼刺激が、炎症性サイトカイン(IL-1β, TNF-αなど)を抑制し、軟骨保護に関わる因子の発現を助けるという報告があります。

  • 軟骨基質の保護: 軟骨を分解する酵素(MMP-13)を抑制し、2型コラーゲンの合成を促進する「軟骨保護作用」がエビデンスとして蓄積されつつあります。

② 「足場(スキャフォールド)」としての血流

再生医療で注入された成分が機能するには、酸素と栄養が不可欠です。鍼灸による局所血流の改善は、注入された細胞の生存率を高める「土壌づくり」としての役割を担います。


3. 再生医療のフェーズ別・鍼灸のアプローチ

再生医療(PRPや幹細胞)を受ける患者様に対しては、以下のスケジュールで併用することが推奨されます。

フェーズ

鍼灸の目的

具体的なアプローチ

注入前(準備期)

関節内の炎症抑制・血流促進

膝周囲の血流改善、大腿部の筋緊張緩和

注入直後(安静期)

患部への刺激は避け、遠隔治療

足三里や陽陵泉など、膝から離れた部位で全身調整

定着期(リハビリ期)

機能回復・筋再教育

電気鍼(低周波通電)による筋出力向上、運動療法との併用

4. メカニズムの要約

鍼灸は単なる「対症療法」ではなく、「バイオメカニクス(力学的負荷)」と「バイオケミカル(化学的環境)」の両面からアプローチできる点が、再生医療との親和性を高めています。

【重要エビデンスのポイント】日本整形外科学会の診療ガイドライン等でも、鍼灸は非薬物療法として「検討してもよい」とされており、特に再生医療を希望する患者層(活動性が高く、手術を避けたい層)において、満足度とQOLを向上させる有力な手段となります。


今回は専門家向けの内容で記載しました。自身にとっての覚え書きみたいなものです(笑)

 
 
 

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