「足の裏が平ら」だけじゃない?扁平足が引き起こすからだの不調と、鍼灸による根本アプローチ

最近、「夕方になると足の裏が痛む」「土踏まずがなくなってきた気がする」「歩くとすぐに疲れが溜まる」と感じることはありませんか?
それは単なる疲れではなく、「扁平足(へん平足)」が原因かもしれません。
扁平足は「土踏まずがつぶれている状態」として知られていますが、実は足裏だけの問題にとどまらず、膝痛や腰痛、肩こりの引き金にもなる重要な足のサインです。
今回は、扁平足のメカニズムと、当院で行っている鍼灸(しんきゅう)治療でのケアについて解説します。
1. なぜ土踏まずが崩れるのか?(西洋医学の視点)
私たちの足の裏には、歩行時の衝撃を和らげる「クッション機能(アーチ構造)」が備わっています。
このアーチを上で吊り上げて支えている代表的な筋肉が、スネの奥からくるぶしの内側を通って足裏へつながる「後脛骨筋(こうけいこつきん)」です。
長時間の立ち仕事、加齢、運動不足、あるいは合わない靴を履き続けることで、この後脛骨筋や周囲の靭帯が疲弊して伸びきってしまいます。すると、アーチの頂点にある骨(舟状骨)が下がり、土踏まずがつぶれてしまうのです。
クッション性を失った足は、歩くたびに地盤沈小のような衝撃を全身(膝・股関節・腰)へと直接伝えてしまいます。
2. 扁平足に対する「鍼灸治療」の役割
「骨の形自体を変える」ことは手術やインソール(装具)の領域ですが、「弱った筋肉の動きを取り戻し、痛みを緩和してアーチの機能を再起動する」ことにおいて、鍼灸治療は非常にすぐれた効果を発揮します。
① 支える筋肉(後脛骨筋・足底筋)の硬さを改善
深部にある後脛骨筋や足裏の筋肉にピンポイントで鍼(はり)をおこない、血流を促進。凝り固まった筋肉を緩め、しっかり収縮できるようにコンディショニングします。
② ツボ(経絡)を用いた東洋医学的アプローチ足の裏や内くるぶし周辺には、からだのエネルギー循環に関わるツボが集中しています。
太谿(たいけい):内くるぶしとアキレス腱の間にあるツボ。足元の血流を高め、腱の疲労を和らげます。
公孫(こうそん):土踏まずのアーチの頂点近くにあり、足底の筋肉の引き上げを助けます。
湧泉(ゆうせん):足の指を曲げたときにできる凹みにあり、足裏の緊張をほぐし自律神経を整えます。
③ お灸による温熱刺激
お灸の温熱刺激を与えることで、靭帯や腱周囲の慢性的な炎症や痛みを抑え、冷えによる筋肉の硬化を防ぎます。
3. ご自宅でできるセルフケア「タオルギャザー」

施術とあわせておすすめなのが、足の指の筋肉を鍛えるトレーニングです。
床にタオルを敷き、かかとを床につけます。
足の指だけを使って、タオルを手前にたぐり寄せます。
これを1日20回〜30回程度繰り返します。
足底の小さな筋肉(足底内在筋)が鍛えられ、土踏まずを内側から補強する力が高まります。
まとめ:足元から全身のバランスを整えましょう
扁平足は「そのままにしておけば治る」ものではなく、全身の姿勢や歩き方に大きな影響を与えます。
「歩くとすぐ足裏が痛くなる」「長年の腰痛がなかなか良くならない」という方は、足元のアーチが原因になっているかもしれません。気になる症状がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
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