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物忘れに対する鍼灸療法

  • クゴリハ鍼灸院
  • 3 日前
  • 読了時間: 3分

「物忘れ」は認知症の初期症状(軽度認知障害:MCI)として最も多く見られる悩みですが、最新のエビデンスでは、鍼灸が**「脳のゴミ出し」「記憶の回路の再接続」**を助ける可能性が示されています。


最新の研究に基づき、物忘れに対する鍼灸の効果と、ご自身やご家族でも意識できるポイントを整理しました。


1. 物忘れに対する最新の科学的知見

最新の研究(2024-2025年)では、鍼刺激が記憶を司る脳の司令塔「海馬(かいば)」に対して以下のような働きをすることが分かっています。

  • 神経伝達物質の活性化: 記憶に不可欠な成分であるアセチルコリンの放出を促します。これは認知症治療薬(ドネペジルなど)と同様のメカニズムを補完する働きです。

  • 脳由来神経栄養因子(BDNF)の増加: 「脳の肥料」とも呼ばれるBDNFを増やすことで、傷ついた神経細胞の修復や、新しいネットワークの構築をサポートします。

  • デフォルトモードネットワーク(DMN)の調整: 脳がボーッとしている時に働く「DMN」の異常が物忘れの一因とされていますが、鍼治療はこのネットワークの過剰な活動を鎮め、必要な時に集中力を発揮しやすくする効果が報告されています。


2. 物忘れに効果的な「特効穴(ツボ)」

臨床研究で物忘れの改善に頻繁に使用される、代表的なツボをご紹介します。

ツボ名

場所

期待される効果

百会(ひゃくえ)

頭のてっぺん、左右の耳を結んだ線と鼻からの線が交わる所。

脳全体の血流を上げ、思考をクリアにする。

四神聡(ししんそう)

百会の前後左右、約3cm(指2本分)の4か所。

記憶力、集中力を高める「物忘れの特効穴」。

神庭(しんてい)

額の髪の生え際の中央から少し上がった所。

前頭葉を刺激し、意欲や感情のコントロールを助ける。

懸顱(けんろ)

こめかみのあたり(髪の生え際)。

側頭葉(記憶の保管場所)への血流を促す。

3. 「物忘れ」を早期に食い止めるためのアプローチ

認知症への移行を防ぐ「軽度認知障害(MCI)」の段階で鍼灸を取り入れることが、最も効果が高いとされています。

  1. 電気鍼(パルス)の活用: 最近のエビデンスでは、ツボに刺した鍼に微弱な電流を流す「電気鍼」が、単なる刺鍼よりも脳の機能回復(神経可塑性の向上)を早めるというデータが多く出ています。

  2. 継続的な刺激: 週に1〜2回の施術を8週間〜12週間継続することで、MRI画像上で海馬の活動が有意に高まったという報告があります。

  3. セルフお灸・マッサージ: プロの施術の間、ご自宅で頭のツボ(百会など)を優しくマッサージしたり、火を使わないお灸をしたりすることも、血流維持に役立ちます。


4. 知っておきたい「良性の物忘れ」との違い

鍼灸の効果を最大化するためには、現在の物忘れがどの段階かを知ることも大切です。

  • 加齢による物忘れ: 「ヒントがあれば思い出せる」「忘れた自覚がある」。

  • 要注意な物忘れ: 「体験そのものを忘れる(朝食を食べたこと自体を忘れる)」「探し物が増え、誰かに盗まれたと疑う」。

後者の兆候がある場合、鍼灸は**「進行を遅らせる」「周辺症状(イライラ)を抑える」**という目的で非常に強力なサポートになります。





 
 
 

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