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肩関節の腱板断裂について

  • クゴリハ鍼灸院
  • 10月29日
  • 読了時間: 3分

更新日:4 日前

鍼灸治療は腱板断裂の保存療法の一つとして注目されており、特に疼痛の軽減関節可動域の改善血流の促進などに効果が期待されています。


💡 鍼灸治療が腱板断裂に有効とされる理由


  • 痛みの軽減と炎症の抑制:

    • 鍼の刺激により、体内の鎮痛物質であるエンドルフィンの分泌が促進され、痛みを和らげます。

    • 自律神経の調整や血流改善を通じて、肩関節周囲の炎症反応を抑制する効果も期待されます。

  • 血流の改善と修復の促進:

    • 肩周辺のツボを刺激することで血流が促進され、損傷した腱や筋肉に栄養や酸素が供給されやすくなり、自己修復力を高めます。

  • 筋肉の緊張緩和:

    • 痛みによって硬くなった肩周囲の筋肉(トリガーポイントなど)の緊張を緩和し、可動域の改善を促します。

    • 断裂部分への負担を軽減する目的もあります。


🎯 実際の治療方法について


  • 治療対象:

    • 不全断裂腱板炎に対して有効性が報告されています。

    • 完全断裂の場合、切れた腱を直接繋げることはできませんが、痛みの緩和周辺筋肉の調整手術後のリハビリ期に併用されることがあります。

  • 使用されるツボの例:

    • 肩井(けんせい)肩貞(けんてい)、**曲池(きょくち)**など、肩関節や腕の動きに関わるツボを中心に施術が行われます。

  • 特殊な技術の例:

    • 鎮痛効果を高めるための電気鍼(電気ハリ)や、超音波エコーを用いて筋膜などにアプローチするエコーガイド下ファシアリリースを行う治療院もあります。


🏥 治療期間と注意点


  • 治療期間:

    • 症状の程度や断裂の度合いによりますが、週1~2回の施術を4~8週間継続することで、痛みの軽減や可動域の改善を実感する方が多いようです。

  • 西洋医学との関係:

    • 鍼灸治療は、手術や投薬、リハビリといった西洋医学的な治療の補完として、または保存療法の一環として行われることが多いです。

    • 完全断裂が疑われる場合や痛みが強い場合は、まず整形外科を受診し、正確な診断を受けることが重要です。

鍼灸治療を検討される場合は、腱板断裂の治療経験が豊富な治療院にご相談し、ご自身の症状や断裂の状況に合わせた施術方針を立ててもらうことをおすすめします。




★参考までに術後のリハビリテーション★


手術と同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが術後のリハビリです。腱が骨に癒合するまでには時間がかかるため、焦らず段階的に進める必要があります。


🔹 第1段階:固定・安静期(術後数週間)


  • 目的: 修復した腱にストレスをかけず、骨への癒合を促すこと。

  • 内容: 装具(アームスリングや外転装具など)で肩を固定し、安静を保ちます。医師の指示がない限り、患側の肩を積極的に動かすことは厳禁です。指、手首、肘などは動かします。


🔹 第2段階:他動運動期(Passive Range of Motion: PROM)


  • 目的: 腱に過度な負担をかけずに、関節が固まるのを防ぎ、可動域を確保すること。

  • 内容: 他人の力(理学療法士など)や、反対側の手を使って、力が入らないようにゆっくりと腕を動かします。


🔹 第3段階:自動運動期・筋力訓練期(Active Range of Motion & Strengthening)


  • 目的: 自分の力で動かせる範囲(自動可動域)を広げ、肩周囲の筋力を回復させること。

  • 内容: ゴムバンドなどを用いた抵抗運動や、肩甲骨周囲の筋肉を安定させるための強化運動を段階的に行います。


⚠️ 注意点


  • 完全な回復には時間を要する: 手術後、リハビリを含めた完全な回復には数ヶ月から1年以上かかることが一般的です。

  • 医師・理学療法士との連携: リハビリの進め方は、手術方法や断裂の大きさ、腱の状態によって個別化されます。必ず執刀医や理学療法士の指導のもとで行ってください。

 
 
 

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